コラム

ご紹介物件の活用事例 #001 壽司 なを㐂さま

開業した経緯(きっかけ)は?

高校1年の頃から寿司屋でアルバイトしてましてね。近江町市場にあるお店です。北陸新幹線が開通してから市場の雰囲気はガラッと変わっちゃいましたけど、そのころは、地元のお客さんしか食べにきてなかったんじゃないかな。静かなもんでした。毎日、学校が終わると店に直行して3時間くらい働いて、19時にバイトが終わったら遊びに行ってました(笑)この寿司屋で19歳までバイトして、その後、正社員に登用してもらったんです。それからはこう言っちゃなんですけど一生懸命やったと思いますよ。20代もなかばに差し掛かったころにマネジメントの勉強を社外でしてこないかと勧められたこともあったんですが、やっぱり現場で寿司を握ってるのが好きでね。その話はていねいにお断りして。別の寿司屋で10年ほど修行してる間もずっと、職人としての腕前を磨き続けました。20代のころから思い描いていた自分の城。やっとその夢が実現して、理想とするスタイルの寿司屋が持てました。  

物件探しはどんな風に進めたのですか?

テナント探しはむずかしいですね。探し始めたのはいいものの、なかなか納得できる物件は見つかりませんでした…。一時は自宅を利用しようかと考えたんですよ。立地も悪くないし、鉄骨造だし。ただ、鉄骨造の住宅を店舗にするとなると法律上のルールがいろいろあってですね。設計士にプラニングしてもらったら、見積もり額はなんと家1軒建つほどの金額でした(笑)泣く泣くテナント探しを再開したら、のうか不動産のテナント情報サイトを見つけまして。ほかじゃ見かけない物件がいくつか載ってたんですよ。それから2か月くらい経ったころだったですかね。このサイトでこの店の情報を見つけたんですよ。すぐ現地に行って確認してみたら立地最高。観光客が多いエリアからほどよく離れてるし。大通りから1本入ってて隠れ家的な感じで。「ここ今日見れますか?」って連絡して見せてもらって、その日のうちに決めました。2020年1月だったと思います。

オープンまでの流れは?

ここは居抜き物件だったんですよ。ラーメン屋さんだったんです。居抜きって、我慢して使わないといけない部分もあるじゃないですか。客席部分、厨房部分、バックヤードも含めてのキャパシティとか。導線もね。食べ物のすぐ横にトイレっていうのも嫌でしょ?ってことで、カウンターも含めて全部取っ払って、ほぼ何もない状態から理想の空間を作り上げてもらうことにしました。内装工事は、友だちのツテで飲食店を得意にしてる業者さんに任せました。工事自体は順調に進んで3月には目処がついたんですけど、新型コロナウィルスの影響で中国からエアコンとか便器が届かなくて。でもおかげで準備期間はゆったりとれました。板前は私ひとりですから、まあゆっくりやればいいわっていう開き直りもあって。緊急事態宣言が解除された直後、大安の5月30日にOPENしました。こんなご時世ですからタイミングは迷いましたけど、それ気にしてたらいつまでたっても始められませんからね。

滑り出しはいかがですか?

開店資金は借り入れましたよ。自己資金だとプレッシャーを感じられませんから。背水の陣からのスタートです。とはいえ広告はしてないんですけど(笑)だって変に注目されてお客さんが殺到しても手が回らないですしね。ギュウギュウな状態でお過ごしいただくのも失礼だと思いますし。毎日2、3組のお客さまをお迎えして、気持ちよく過ごしてお帰りいただくってのが理想の店のカタチです。コロナ禍がなくても初年度は閑古鳥だろうけど、家賃が安いから何とかなるんじゃないかなと思ってたんですよ。でも、フタを開けてみたら予想以上にお越しいただいてます。ありがたいことです。近所のみなさんが、あそこに寿司屋できたみたいぞって見つけてくださって、リピーターにまでなってくださったりして。ジワジワと認知が広がっていくのって嬉しいもんですね。課題があるとしたら自分の技量じゃないですかね(笑)何度お越しいただいても満足していただけるようにさらに腕を磨かないといけませんね。 

どんな寿司屋を目指すのですか?

うちの店は最近よくある感じのコース料理の寿司屋とは違っててですね。フラっと入ると、バーっとネタが並んでて。「このアジ切って」「あいよっ」「お酒つけて」「あいよっ」っていう昔風の店なんですよ。締めに鉄華巻き食べて帰っていただくようなね(笑)それでもって大将もちょっと飲んじゃうような(笑)ネタケースに入ってるのは大衆魚が多いんですよ。煮てもいいし、刺身でもいいし、お寿司で食べてもいいじゃないですか。毎日のように市場に品定めに行ってますよ。同じ網に入ったとしても、痩せてるのも、肥えてるのもいるし。自分の目利きで選んだネタだと、自信を持ってお客さまにオススメできますからね。今はオープンしたばっかりで、ちょっとあたらしいし、作りも立派な感じだし、みんなちょっと入りづらいかもしれませんけど。今にね、少しずつカウンターもいい感じに馴染んで、地元のお客さんがふらっと入れるようなお店になればねいいですね。   

 

   

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