店舗開業の流れ

事業計画から開業までの店舗開業の流れ
  1. 事業計画書を作成する

    事業計画書とは?

    事業計画書とは、あなたがこれから行おうとしている事業の内容や目的、特徴、開設までのスケジュールの作成、収支計画などを明らかにします。

    しっかりとした事業計画があれば、金融機関からの融資も受けやすくなります。

    事業を進める上での指標になりますので、非常に重要な書類と言えます。

    事業計画書の書き方

    融資を目的として事業計画を書く場合、各金融機関の所定のフォーマットが準備されていることも多くあります。最初の段階からいきなり定められたフォーマット通りに書くことはお勧めできません。なぜならば、「本当に自分の考え」を見つめることなく、フォーマットを上手な文章で埋めることばかりを考えてしまいがちだからです。自分自身の考えをまとめるためにも、まずはパソコンのWordやパワーポイント、あるいは手書きでもかまいませんので、あなた自身の言葉で事業計画を書いていきましょう。

    事業計画記載内容(見本)

    1.事業の概要
    • 事業内容
    • 開設の動機
    • 目標
    • 自分の経歴
    2.市場分析
    • ターゲット市場
    • 競合企業
    • 市場の将来性
    3.商品、サービス
    • 自社商品、サービス詳細
    • 自社商品、サービスの強み
    4.販売、仕入、生産計画
    • 販売先、販売計画
    • 仕入計画、コスト計算
    • 生産計画、コスト計算
    5.事務所設備、従業員
    • 事務所、設備、必要経費
    • 人身数、人件費
    6.資金計画
    • 開業資金と運転資金
    • 資金調達計画
  2. 店舗開業場所の選定

    小売業は一般的に、立地の良し悪しが売れ行きに大きな影響をおよぼす土地産業といわれている。小売店にとって良い立地とはどのようなところなのか? 下記を参考にご検討いただければと思います。

    開業地域の選定

    • 商圏内の人口が多く、将来も人口の増加が見込める地域
    • 自店がターゲットと考える消費者が商圏内に多い
    • 商圏内に購買力の高い人々が多い
    • 近くに大きな駅やバスターミナル、車の通りの多い道路などがあり、人が集まりやすい
    • 出店地の前の道路の人通りが多い
    • 集客が見込める施設が付近にある
    • 競合となる店が少ない

    商圏調査

    • 時間や天気、曜日などを変えて複数回実施する
    • 通行人を観察する
    • 商圏内に購買力の高い人々が多い
    • 立地予定地前の道路およびそこへのアクセス状況をみる
    • 将来も含めた地域開発の動向を把握する
    • 公的な資料を活用する

    店舗の確保

    • 建物の状態を把握する
    • 建物の権利関係を確認する
    • 契約書記載事項を確認する

    小売業は一般的に、店舗を借りる際には、賃料・共益費といった費用に加え、契約時に、権利金(礼金)・敷金・保証金・不動産業者などの仲介業者への手数料などがかかる。したがって、契約時には、これらの支払額が予定の売り上げからみて妥当か否かも検討する必要がある。立地の良し悪しが売れ行きに大きな影響をおよぼす土地産業といわれている。小売店にとって良い立地とはどのようなところなのか?下記を参考にご検討いただければと思います。

  3. 店舗イメージを固め、レイアウト・商品を決定

    店舗のイメージを固める

    • 対象とする顧客のイメージ
    • 店のイメージ(何を売りにしている店なのか)
    • 品揃えのコンセプト
    • 価格ゾーン
    • 接客の工夫

    開業地域において、自分の店舗がどういった役割を果たし、どういったニーズに答えていくかのイメージを固めます。それは、店舗の外観、内装に至るまで影響を与えることになりますので、物件の性質、立地を十二分に理解した上で進めて行きましょう。

    店舗の施工

    自分の思い描くイメージを実現させることと、お客様が隅々まで歩け、商品がみやすく、選びやすい売り場が良い売り場といえる。そのためには、店舗のレイアウト・商品陳列方法・照明にも配慮する必要がある。

    設計・施工業者を選ぶ際には、事前にその業者が担当した物件をみたり、その物件の施主の話を聞くだけでなく、調査会社による信用調査も行なうとよい。

    工事を予定通りに進めるためには、工程表を作ってもらい、自らも工事の進捗を把握するようにする。

    商品を揃える

    お客様が求めている商品、価格帯を考慮し品揃えを確定させる。その後、仕入先のルートを確保する必要があり、良い仕入れ先は、商品力に優れていることはもちろんのこと、物流機能・情報提供力などに優れている。仕入れ先は、商工会議所・銀行などの経営相談所に相談する、商品のメーカー・問屋組合に問い合わせる、問屋街や卸売りセンターへ直接出かけるなどの方法で探す。 仕入れ先は一社だけだと力の弱い小資本の開業者側が不利な取引を強いられる可能性も出てくるため、仕入れ先は複数にするとよい。

    また、在庫管理システムについても構築が必要となり、開業にあたっては、採算の採れる売上高はどのくらいかを把握しておく必要がある。

  4. 資本金を確定させ、開業資金を集める

    開業するにあたり、法令上の許認可が必要となる業種があり、都道府県庁および他官庁・保健所・警察署に書類を提出する必要がある。書類の提出を行ってもすぐに対応してもらえるとは限りません。下記を参考に早めの準備をお勧め致します。

    個人開業

    • 開業届
    • 青色申告承認申請書
    • 給与支払事務所等の開設届出書
    • 防火管理者選任消防計画作成

    法人開業

    • 法人設立届出書
    • 青色申告承認申請書
    • 棚卸資産の評価方法の届出書
    • 減価償却資産の償却方法の届出書
    • 給与支払事務所等の開設届出書
    • 雇用保険申請
    • 労災保険申請
    • 防火管理者選任消防計画作成